“みんなに好かれたい”の落とし穴
ビジネスを始めると、多くの人が「みんなに好かれたい、理解されたい」という思いにとらわれがちです。でも実際には、すべての人に自分を理解してもらう必要はありませんし、それは現実的でもありません。むしろ、「自分を理解してくれる一部の人に届ける」という意識が大切です。
人は無意識に「みんなに好かれたい」「悪く思われたくない」と感じるものです。頭では「そんなことはない」と思っていても、つい「こう思われたらどうしよう」と考えてしまいます。特にビジネスシーンでは、この気持ちが足かせになることが多いです。
対象を絞って“自分”の本質を伝える
みんなに理解してもらうため、誰にも否定されない無難なメッセージを発信する。そうしてしまうと、個性や自分らしさが失われ、結局何も伝わらないことも多いです。せっかく良いものや価値あるサービスを提供していても、相手に響かなければ意味がありません。
僕は、マーケティングやブランディングの考え方に触れたことで、「対象を定め、その人に向けた仕事をする」ことの重要性を学びました。これは売上を伸ばすためのテクニックとして使われることが多いですが、さらに深掘りしていくと、『自分の仕事は誰にとって、何の役に立つのか?』という問いにつながります。ここに気づくと、自分の仕事に対する本質的な意味を見出せると感じています。
“自分にしかできない”仕事を
ビジネスの本質は、自分が心から提供したい価値を求めている人に届けることです。特に自分でビジネスを立ち上げたのなら、その仕事には『自分だからこそできる意味』があるはずです。
だからこそ、全員に理解されることを目指すのではなく『自分を必要としてくれる人に向けて仕事をする』ことが大切です。自分だけの視点や経験を通じて、特定の人に本当の価値を届けていく。それが、ビジネスを長く続け、心から楽しむための秘訣だと思っています。