ふと訪れる“足りない”感覚
日々の中で、つい「足りないもの」に目が行ってしまうことがあります。周りと比べて自分に無いものを痛感するとか、もう少し売上がほしいとか。そんな時、僕たちは不足感にとらわれてしまい、「すでに持っているもの」の素晴らしさに気づけなくなっています。
そんな、ふと訪れる「足りない」と感じる瞬間。それは「自分にあるもの」に目を向け直すサインだと感じてます。でも、頭ではそうすべきだと分かってても、なかなかうまくいかないものです。気持ちが焦ったり、不足感に押しつぶされそうな時ほどうまくいきませんし、また、無理にポジティブになろうとすると、逆に苦しくなることもあります。
小さな感動を“観察”してみること
そんな時は、「小さな感動」に目を向けてみるのが効果的です。例えば、温かいコーヒーを飲んでホッとするひととき、見上げた空が驚くほどきれいだった時など。「あぁ、良かったな」と感じたり、「ほっとするな」と思える小さな感動。そんな自分の中に小さく湧き上がる感覚を見逃さずに、大切にすることが「不足感」から抜け出すきっかけになります。
不足感にとらわれている時は、忙しさや焦りの渦に飲みこまれ、自分の感覚が鈍っていることが多いです。普段は心が動くようなものにも、心が動かなくなったりします。かと言って、無理に感動しようとしても、何かが変わるものでもありません。ただ、自分の中に小さく湧き上がる感動を「観察」してみる。そうすると、自分の感覚が少しずつ戻り、自然と「すでにあるもの」に目が向くようになっていきます。
「足りない」という感覚は、決して悪いものではありません。それに気づくことで、「あるもの」の素晴らしさを再発見できるチャンスだと感じています。僕たちの中には、たくさんのものが、すでにあります。そんな「あるもの」を大切にしていくためにも、日頃から「小さな感動」を意識していきたいと思っています。