嫌われることを目指す
僕たちが広告やウェブサイト、印刷物をデザインするときには、あることを目指しています。それは、タイトルにもあるように「嫌われること」です。これだけ聞くと、ちょっと変ですよね?分かりやすく言い換えると「誰に好かれたいか、誰に好かれなくてもいいか」をはっきりさせるということです。
マーケティング的に言うと「ターゲットを明確にする」とか「ペルソナを立てる」ってやつですが、これを嫌がるクライアントさんは多いです。『ターゲットを絞ったら、その人しか来ないから嫌だ』『もっと色んな人に来て欲しい』と感じるようですが、その気持ちも理解できます。でも、ターゲットを絞ることには、ちゃんとした理由があるんです。
ターゲットを絞ることの本質
それは、広告やウェブサイト、印刷物を通して発信するメッセージを“刺さるもの”にするためです。対象をはっきりさせて、その人の困りごとを自分たちならどう解決するか?どう喜んでもらえるかを考える。そうすることで、届たい相手だけに伝わるメッセージが生まれます。それが「自分たちにしか発信できない強いメッセージ」になり、人を惹きつけることにつながります。
ターゲットを絞ることの本質は、対象を決めることではなく、強いメッセージをつくることです。世間に向けて何か発信しようとするとき、どうしても「好かれる」ことを意識し過ぎて、当たり障りのない無難なものになりがちです。そうならないためにも「嫌われる」勇気を持って、自分たちにしかできないことを表現していきたいものですね。